目次
親族居住用住宅ローンとは
親族居住用住宅ローンとは、親や子などの親族が住む住宅の購入に利用できる住宅ローンです。通常の住宅ローンとの違いや利用できる条件、セカンドハウスローンとの違いなどを理解しておくことが重要といえるでしょう。ここでは、親族居住用住宅ローンの基本的な仕組みや特徴について解説します。
親族が住む住宅の購入に使えるローン
親族居住用住宅ローンとは、親や子などの親族が住む住宅を購入する際に利用できる住宅ローンを指します。通常の住宅ローンは借主本人が住む住宅を対象としますが、このローンは借主が居住しない住宅でも利用できる点が特徴といえるでしょう。 例えば、子どもが親のために住宅を購入する場合や、親が子どものために住宅を取得する場合などに活用されます。住宅金融支援機構のフラット35には「親入居型」「子入居型」といった制度があり、親・子・孫など一定範囲の親族が入居する住宅を対象に融資を受けられる仕組みです。 また、借入者と入居者の収入を合算して審査できるケースもあり、資金計画の選択肢を広げられる点も特徴となっています。ただし、金融機関によっては取り扱いがない場合もあるため、事前に対応している銀行やローン商品を確認することが大切です。通常の住宅ローンとの違い
通常の住宅ローンは、借主本人が主に居住する住宅を購入する場合に利用するローンです。一方、親族居住用住宅ローンは、借主本人ではなく親や子などの親族が住む住宅の購入に利用できる点が大きな違いといえるでしょう。さらに、税制や金利条件などにも差が見られる場合があります。主な違いを整理すると、次の表のとおりです。| 項目 | 通常の住宅ローン | 親族居住用住宅ローン |
| 居住者 | 借主本人 | 親・子など親族 |
| 住宅ローン控除 | 利用できることが多い | 対象外になることが多い |
| 金利 | 比較的低い | やや高くなる場合がある |
| 審査 | 一般的な審査基準 | 条件が厳しくなる場合あり |
セカンドハウスローンとの違い
セカンドハウスローンとは、別荘や週末住宅など、自分が利用する2軒目の住宅を購入する際に利用するローンです。一方、親族居住用住宅ローンは、親や子などの親族が住む住宅の取得を目的としたローンであり、利用目的や審査の考え方に違いがあります。主な違いを整理すると、次の表のとおりです。| 項目 | 親族居住用住宅ローン | セカンドハウスローン |
| 目的 | 親・子など親族が住む住宅 | 自分の別宅・別荘 |
| 利用対象 | 親族の居住用住宅 | 自分が利用する2軒目の住宅 |
| 金利 | 通常ローンよりやや高い場合がある | 住宅ローンより高い傾向 |
| 審査 | やや厳しい | かなり厳しい傾向 |
親族居住用住宅ローンを取り扱う主な銀行
親族が住む住宅の購入では、対応している金融機関やローン商品を事前に確認することが重要です。銀行によってはセカンドハウスローンや親子リレー住宅ローンなどの形で利用できる場合があります。ここでは、親族居住用住宅ローンを取り扱う主な銀行について解説します。
フラット35(住宅金融支援機構)
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供する長期固定金利型の住宅ローンです。借入時に金利が確定するため、最長35年の返済期間でも毎月の返済額が変わらず、長期的な資金計画を立てやすい仕組みとなっています。 フラット35では、借入者本人だけでなく親や子などの親族が居住する住宅も融資対象となるため、親族居住用住宅の取得にも利用できる点が特徴です。制度として親族入居型の利用が認められており、一定の条件を満たせば融資を受けることが可能です。 また、親子リレー返済を利用すると、親が主債務者、子が連帯債務者としてローンを組み、将来的に子が返済を引き継ぐこともできます。親子の収入を合算できるため借入可能額を増やしやすく、団体信用生命保険などの保障制度を利用できる点もメリットといえるでしょう。三菱UFJ銀行のセカンド住宅ローン
三菱UFJ銀行では、自宅以外の住宅取得に対応した「セカンド住宅ローン」を取り扱っています。このローンは別荘やセカンドハウスに加え、親や家族など親族が住む住宅の購入・建築・増改築資金にも利用できる点が特徴です。本人居住を前提としないため、親族の住まいを確保したい場合の選択肢として検討されることがあります。 また、都市銀行ならではの安定したサポート体制や幅広い相談対応も魅力といえるでしょう。利用条件や詳細な商品内容は個別に確認する必要がありますが、自宅以外の住宅取得に対応した代表的なローンの一つです。イオン銀行のセカンドハウスローン
イオン銀行のセカンドハウスローンは、自宅以外の住宅取得やリフォーム資金に利用できる住宅ローンです。二拠点生活や週末住宅に加え、親族が住む住宅の取得資金として検討されることもあります。保証料が不要である点や、団体信用生命保険や疾病保障などの付帯サービスが充実している点が特徴です。 また、インターネット銀行として手続きの利便性が高く、オンラインでの申し込みや相談がしやすい点もメリットといえるでしょう。具体的な利用条件は商品内容によって異なるため、事前に確認したうえで検討することが重要です。ソニー銀行の住宅ローン
ソニー銀行の住宅ローンは、インターネット銀行の住宅ローンとして人気が高く、オンライン中心で手続きを進められる利便性が特徴です。変動金利と固定金利など複数の金利タイプが用意されており、返済計画に合わせて選択できます。 また、団体信用生命保険や疾病保障など保障内容が充実している点も魅力といえるでしょう。基本的には本人が居住する住宅を対象としたローンですが、条件によっては親族が住む住宅の購入について相談できる場合もあります。申し込みから契約まで来店不要で進められるため、忙しい人でも利用しやすい住宅ローンです。りそな銀行の親子リレー住宅ローン
りそな銀行の親子リレー住宅ローンは、親と子の2世代で住宅ローンを返済していく仕組みのローンです。親が主債務者となり、子が連帯債務者として契約に参加し、将来的に子が返済を引き継ぐ形で利用できます。この仕組みにより、親の年齢が高い場合でも長期の住宅ローンを組みやすくなる点が特徴です。 また、親子の収入を合算して審査を受けられるため、借入可能額を増やしやすいメリットもあります。最大3億円までの融資に対応しており、大きな借入を検討する場合にも利用しやすい商品です。同居または将来同居予定の親族住宅の取得に活用されるケースが多いローンといえるでしょう。親族居住用住宅ローンの主な種類
親族が住む住宅の取得には、いくつかのローンの選択肢があります。親族居住用住宅ローンのほか、セカンドハウスローンや親子リレー住宅ローン、条件によっては通常の住宅ローンが利用できる場合もあります。ここでは、親族が住む住宅の購入で検討される主なローンの種類について解説します。
親族居住用住宅ローン
親族居住用住宅ローンとは、親や子どもなどの親族が住む住宅を購入する際に利用できるローンです。通常の住宅ローンは借主本人が居住することが条件となりますが、このローンでは借主が住まない住宅でも、親族が居住する目的であれば利用できる場合があります。金利は一般的な住宅ローンに近い水準になることもありますが、住宅ローン控除が適用されないケースが多いため注意が必要です。 さらに金融機関によっては、収入合算や連帯保証などの条件が求められることもあり、親族が住む住宅を取得する際の選択肢として利用されています。セカンドハウスローン
セカンドハウスローンは、別荘や週末住宅など、2軒目の住宅を購入する際に利用されるローンです。借主本人が常時住まない住宅でも利用できるため、親や子どもなど家族が住む住宅の購入に活用される場合があります。 ただし、一般的な住宅ローンと比べて金利が高めに設定されることが多く、審査も厳しい傾向にあります。また、住宅ローン控除の対象外となるケースが多いため注意が必要です。親族居住用住宅ローンを利用できない場合の選択肢として検討されることもあります。親子リレー住宅ローン
親子リレー住宅ローンは、親と子の2世代で1つの住宅ローンを返済していく仕組みのローンです。一般的には、最初は親が返済を担い、親の定年や高齢化の時期に合わせて子どもが返済を引き継ぐ形で利用されます。親子の収入を合算して審査を受けられるため、借入可能額を増やしやすい点が特徴です。 また、親の年齢が高い場合でも長期の住宅ローンを組みやすくなる仕組みになっています。多くの場合、親と子の双方が連帯債務者となり、同居または将来同居予定であることが条件とされるケースも見られます。通常住宅ローンを利用できるケース
住宅ローンは原則として、借主本人が居住する住宅の取得を目的とするローンです。ただし一定の条件を満たせば、親族が住む住宅でも通常の住宅ローンを利用できる場合があります。 例えば、将来的に借主自身が住む予定の住宅や、二世帯住宅として本人も居住するケースなどです。さらに金融機関によっては、親族が居住する住宅でも利用を認める場合があります。住宅金融支援機構のフラット35などでは、借主または親族が住む住宅の取得に利用できる商品もあるため、事前に条件を確認して検討することが大切です。親族居住用住宅ローンの利用条件
親族居住用住宅ローンを利用する場合は、通常の住宅ローンとは異なる条件が設けられることがあります。借入者が住まない住宅への融資となるため、対象となる親族の範囲や審査基準、物件条件などを事前に確認しておくことが重要です。ここでは、親族居住用住宅ローンの主な利用条件について解説します。
本人が住まない住宅でも利用できる条件
親族居住用住宅ローンは、借入者本人が住まない住宅でも、親や子などの親族が居住する住宅の取得資金として利用できる場合があります。例えば、親のために住宅を購入するケースや、子どもが住む住宅を親名義で取得するケースなどが該当します。 住宅金融支援機構のフラット35では、借入者本人または親族が居住する住宅であれば融資対象となることがあります。金融機関によっては、親族居住用住宅ローンやセカンドハウスローンとして提供される商品もあり、具体的な利用条件は商品ごとに異なります。また、実際に親族が居住することを確認するため、住民票などの提出を求められることもあります。親族の範囲(親・子・祖父母など)
親族居住用住宅ローンで対象となる親族の範囲は、一般的に直系親族が中心です。具体的には、親や子、祖父母、孫などが該当することが多く、これらの親族が居住する住宅の取得資金としてローンを利用できる場合があります。 金融機関やローン商品によっては、兄弟姉妹や配偶者の親などが対象となる場合もありますが、直系親族に限定されるケースが一般的です。収入合算制度を利用する場合には、配偶者や父母、子などの近親者が対象になるケースが多いとされています。 対象となる親族の範囲や利用条件は金融機関ごとに異なるため、申し込み前に各銀行の取り扱い条件を確認しておくことが重要です。年収や返済負担率などの審査基準
親族居住用住宅ローンの審査基準は、基本的には一般的な住宅ローンと同様です。金融機関では、申込者の年収や勤務状況、返済負担率、年齢などを総合的に確認し、融資の可否を判断します。 返済負担率とは年収に対する年間返済額の割合を指します。一般的には30〜35%程度が目安とされることが多いですが、金融機関ごとに基準は異なります。また、申込時年齢や完済時年齢の上限なども金融機関によって設定されており、詳細な条件は個別に確認する必要があります。 親子で収入合算を行えば借入可能額を増やせる場合があり、自営業者の場合は複数年分の所得実績の提出が求められることがあります。物件条件や住宅ローン控除の扱い
親族居住用住宅ローンを利用する場合、対象となる物件にも一定の条件があります。住宅の床面積や建物の構造、耐震性などについて、金融機関や制度ごとに定められた基準を満たす必要があります。 また、住宅の購入費用や建築費用に加え、土地取得費用が借入対象に含まれる場合もあります。ただし、借入者本人がその住宅に居住していない場合、住宅ローン控除の適用を受けられないケースがあるため注意が必要です。 さらに、親族間売買で住宅を取得する場合には、適正な売買価格であることなどが条件になります。無償使用や形式的な売買と判断される場合は、融資対象外と扱われることもあります。親族居住用住宅ローンを利用するメリット
親族居住用住宅ローンは、親や子どもなど親族の住まいを確保する手段として利用されることがあります。通常の住宅ローンとは条件が異なる場合もありますが、家族の住まいを支える選択肢として検討されることも少なくありません。ここでは、親族居住用住宅ローンを利用するメリットについて解説します。
親の住まいを確保できる
親族居住用住宅ローンのメリットの一つは、親の住まいを確保しやすくなる点にあります。住宅ローンは原則として借入者本人が居住する住宅を対象としますが、このローンでは親や子どもなど親族が住む住宅の購入や建築にも利用できる場合があります。 例えば、親が高齢で住宅ローンを組むことが難しい場合でも、子どもが契約者となって住宅を取得し、親に住んでもらう形で住まいを整えることが可能です。賃貸住宅の退去や老後の住まいに不安があるときでも、住宅を確保すれば生活基盤の安定につながります。家族の住まいを支える手段として活用できる点は、このローンの大きな利点といえるでしょう。家族の資産形成につながる
親族居住用住宅ローンを利用して住宅を購入すると、将来的に資産として残る可能性があります。賃貸住宅では家賃を支払い続けても資産として残りませんが、住宅を購入すればローン完済後に不動産を保有できます。 また、親子で共有名義にすると資産を分散でき、将来の相続や贈与の場面でも活用しやすくなります。さらに、将来は子ども世代が住む住宅として利用するなど、世代をまたいだ活用も可能です。 ただし、不動産は立地や市場状況によって価値が変動するため、必ずしも資産価値が維持されるとは限らない点には注意が必要です。賃貸よりも住居費を抑えられる場合がある
親族居住用住宅ローンを利用して住宅を購入すると、賃貸よりも住居費を抑えられる場合があります。親が賃貸住宅に住み続ける場合、家賃を支払い続けても資産として残るものはありません。 一方、住宅を購入してローンを返済すれば、返済が進むにつれて住宅という資産が手元に残ります。また、親族居住用住宅ローンはセカンドハウスローンよりも金利が低い水準で利用できるケースもあり、条件次第では月々の返済額が賃貸の家賃と同程度になる可能性もあります。さらに、収入合算を利用すると融資可能額が広がり、希望する住宅を取得しやすくなる点もメリットといえるでしょう。親族居住用住宅ローンの注意点
親族居住用住宅ローンは、親や子どもなどの親族が住む住宅を購入する際に利用できる場合があります。ただし、通常の住宅ローンとは条件や注意点が異なるため、制度の内容を事前に理解しておく必要があります。借入者本人が居住しない住宅であることから、住宅ローン 控除の適用可否や審査基準、金融機関ごとの取り扱い条件などを確認しておくことが重要です。
| 注意点 | 内容 |
| 住宅ローン控除が利用できない場合がある | 借入者本人が居住していない住宅は、住宅ローン控除の対象外となるケースが多い。 |
| 金融機関によっては取り扱いがない | 親族居住用住宅ローンは特殊な商品であり、取り扱いがない銀行もある。 |
| 審査が通常の住宅ローンより厳しい場合がある | 投資目的ではないかなどを確認するため、審査が慎重に行われることがある。 |
| 親族間売買は融資対象外となる場合がある | 親子間などの売買では、適正価格でない場合や形式的取引は認められないことがある。 |
| 税務上の問題が発生する可能性 | 無償または低額で親族が居住する場合、贈与とみなされる可能性がある。 |
| 共有持分や抵当権の設定が必要になる場合がある | フラット35などでは申込人の持分設定や抵当権設定が求められることがある。 |
| 親族の居住確認が求められる場合がある | 住民票提出などにより、実際に親族が居住しているか確認されることがある。 |
親族居住用住宅ローンを選ぶときの銀行比較ポイント

| 比較ポイント | 確認する内容 |
| 取り扱いの有無 | 親族居住用住宅ローンに対応しているか、セカンドハウスローン扱いになるか |
| 金利条件 | 変動金利・固定金利の水準、通常住宅ローンとの違い |
| 審査基準 | 年収条件、勤続年数、返済負担率、他ローンの状況 |
| 融資対象 | 親族の範囲、同居条件、居住確認書類の提出など |
| 融資条件 | 最大借入額、返済期間、最終返済年齢 |
| 諸費用 | 保証料、事務手数料、繰上返済手数料など |
| 団信内容 | がん保障や全疾病保障などの保障内容 |
親族居住用住宅ローンの仕組みと取り扱い銀行を理解して自分に合うローンを選ぼう
